「……もう、しょうがないな。小鳥遊君のそれは、一時的な病気ってことで偽の診断書作っとくから。学校にもそれ提出すれば大丈夫でしょ?」
「臨也さん……たまにいいことするんですね」
「たまにってなに?お礼は帝人君でいいよ!」
「……よっぽど、今日を命日にしてぇみたいだなぁ?えぇ?」
ばぎんっと音を立てて(べきん?とにかく聞いたことない音だった)フロアに固定されていたテーブルが持ち上がる。
「ちょ、し、シズちゃん?」
「さっきから竜ヶ峰にまとわりつきやがって……」
「なぁ、あんたの連れ、ゴリラかなんかの子か?」
「いいえ、普通の人ですけど」
「佐藤さん、さっきあの人標識抜きそうになってたんですよ」
「なに、やっぱゴリラか。ゴリラそのものか」
「だから違いますって」
「ちょ、そこの3人!止めようよ!」
「ケガしたくないからパス」
「子供なので止めようがないです。相馬さん!友達のピンチですよ!助けてあげてください!」
「死刑宣告!?」
「ああなったら、もう止められないんで……。あ、静雄さーん!ガラスだけは気をつけてくださいねー!」
「いや、帝人君?そこじゃないよね?」
「とりあえず、更衣室に避難しましょう。小鳥遊君ももうすぐもどりますし」
「え、これでいいの?」
「多分……30分ぐらいしたら、終わりますよ。」
「くたばれノミ蟲がぁぁぁっ!!!!!」
その叫び声とともに始まった大戦争で、ワグナリア池袋店は壊滅状態になりました。
静雄さんがガラスにだけ気をつけた結果、窓ガラスは割れませんでしたが、テーブル、椅子、キッチンの冷蔵庫、包丁類、その他数え切れないほどのものが、すべて粉々になりました。
臨也さんは、まぁ、いつもどおり軽傷でした。
静雄さんも、まぁ、治療してもらってすぐ治りました。
池袋店での研修は当然のように中止になり。
修理費は、臨也さんと静雄さん(の勤務先の社長)で折半で支払ったそうです。
改修工事の後のワグナリアでは「平和島静雄様、折原臨也様のご来店お断り」の表示がなされたとか。
元は8と一緒でした。
2分割にしても中途半端になるってどういうことなの……?
10/07/20
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